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「モンドセレクション受賞」の裏話

「モンドセレクション受賞」の裏話

モンドセレクション、って知っておるか?金賞受賞、とか銀賞受賞というのを耳にするとなんとなく「おっ、信じていいのかな?」と思わせる力があるよな。しかしその実態を知っている人は少ないんじゃないじゃろうか。
最近は青汁でもモンドセレクションの受賞歴をサイトなどで掲げているものも珍しくないな。

モンドセレクションを受賞している青汁

青汁業界でもモンドセレクションは大流行!

製品名 受賞 受賞年
やわたのおいしい青汁 金賞 2012年~2014年
青汁一番生搾り 金賞 2008年~2010年
シャインの青汁グリーンライフパワー 金賞 2008年~2010年
神仙桑抹茶ゴールド 金賞 2008年
青汁畑 銀賞 2012年
旬搾り青汁プチヴェール 優秀品質賞 2013年

モンドセレクションとは?

Wikipediaによるとモンドセレクションとはこんな賞らしい。

モンドセレクション(Monde Selection)とは食品、飲料、化粧品、ダイエット、健康を中心とした製品の技術的水準を審査する民間団体であり、ベルギー連邦公共サービスより指導及び監査を受け、モンドセレクションより与えられる認証(この組織では賞と表記している)である。1961年、独立団体としてベルギーの首都・ブリュッセルに作られた。

なるほど、ベルギーの歴史ある賞民間団体だったんじゃな。

日本にモンドセレクションがやってきた!

サントリー ザ・プレミアム・モルツ

このモンドセレクションを日本で一躍有名にしたのは今から約10年前、サントリーのプレミアム・モルツが先駆けだと言われておる。

当時激しい価格競争が繰り広げられていたビール業界に、通常より20~30円高いちょっと高級なビールとして売りだされたプレミアム・モルツは、モンドセレクション最高金賞受賞をパッケージやCMで宣伝しまっくったんじゃ。
まだ若かったわしはバイト帰りのコンビニでモンドセレクションの蒼いバッジを見て、「すげえ!ついに日本のビールが世界に認められたのか!」と興奮して思わず6本セットを手にとったもんじゃった。

この時のわしのような気分になったもんは少なくないようで、プレミアム・モルツは大ヒットすることとなる。(まあ実際うまいビールじゃったけどね。)

モンドセレクションの裏の顔

さて、そのヒットを受けて食品メーカー各社はこのモンドセレクションをマーケティングのツールと認識するようになる。

なんとこのモンドセレクション、審査料はたったの10万円、間違って最高金賞でも受賞しようものなら宣伝に使えまくるというドル箱。しかもプレミアム・モルツの例に見られるように日本人はこの賞を「よくわからんけど海外のすごい賞」として盲目的に信じておる。

こうして冒頭のWikipediaの引用に見られるように食品・飲料・化粧品・はてはダイエットや健康食品までこぞってモンドセレクションに応募する始末。最終的には

全審査対象品のうち5割が日本からの出品で、日本から出品した食品の8割が入賞している。
Wikipediaより引用

という異常事態に。なんとなくモンドセレクションってどうなのよって思うになってきたじゃろ?

モンドセレクションを鵜呑みにしない!

ちゅうわけで、今日の結論はシンプルなんじゃがモンドセレクションの受賞歴を持った青汁でもおいしいと思って鵜呑みにするな、ということなんじゃ。

モンドセレクションを受賞しているからといってダメなわけではないぞ

ただ誤解しないで欲しいのがモンドセレクションを受賞しているからといって怪しい商品、というわけではないということ。あくまで販促のための企業努力のひとつじゃからな。企業側の広報担当者にだって「青汁だからってまずいと思い込まず、なんとかうちの製品を試して欲しい」という思いがあるからこそ。我々消費者としてあまりピリピリしすぎるのは考えもんじゃよ。

例えば神仙桑抹茶ゴールドのようにモンドセレクション金賞を受賞しているのにサイトのどこにも掲載していない硬派な会社だってあるんじゃ。受賞しているかそうでないかに関わらずフラットな目で見るのがいいと思うぞ。

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